かっぱのあしあと

赤下げないで赤上げて 

今週末はCP+。
ここへ来てまた新しい機材が続々と発表されています。
中でも今日ニコンが発表した「D810A」はまさかの登場です。
「Hα線」に対する特性を4倍にも上げた天文専用機です。

「Hα線」というのは、電離した水素が発する独特な波長の光です。
宇宙空間には大量の水素が存在しますが、Hα線は波長が
656nm(ナノメートル)というかなり長いために、人間の肉眼では
可視領域ながらほとんど見えません。
そこでこの波長を感光するフィルムやセンサーを使えば、
宇宙に広がる星雲などをはっきりと写し取ることができます。

しかしそういったカメラでは、肉眼で見えないはずの波長まで
写ってしまうため、見た目の色合いと違った感じに写ってしまいます。
そのためあくまで「天文写真専用」とされてきました。
今回発表された「D810A」も、ニコンは一般の撮影には向かないと謳っています。

これまでニコンの一眼レフカメラは、天文写真に向かないと言われてきました。
センサーや画像処理において、色彩の再現性を重視するために長い波長の
光をかなり強くカットする赤外除去フィルターを使っていることから
「赤い星雲」がほとんど写らず、ニコンのレンズをアダプターで
キヤノンカメラのボディに取り付けて使うなんて手も行われてきました。

またニコンのFマウントは口径が小さく、開放絞りで周辺部まで十分な光量が
得られにくく、この点でもニコンは不利であったと言われます。
さらにセンサーの前にある赤外除去フィルターを取り除くなどして
カメラを改造する際にも、口径の小さなマウントが災いするようです。
「Ir改造」などと呼ばれる改造を行う業者でも、そのほとんどの改造カメラは
キヤノンのもので、ニコン機では様々な条件や障害を伴います。

さて今回発表されたD810Aですが、買う価値のあるカメラでしょうか。


2015021001.jpg
2015/2/2 13:23 OLYMPUS E-M5 + M.ZUIKO 14-150mm F4-5.6
104mm相当 絞り優先AE(f/5.4 1/125秒 -1.7EV) WB:3800 ISO:1250 ToyPtohoII


2015021002.jpg
2015/2/2 13:53 OLYMPUS E-M5 + M.ZUIKO 14-150mm F4-5.6
200mm相当 絞り優先AE(f/5.6 1/500秒 -2.3EV) WB:5300 ISO:200 Natural


2015021003.jpg
2015/2/2 14:24 OLYMPUS E-M5 + M.ZUIKO 14-150mm F4-5.6
62mm相当 絞り優先AE(f/5.0 1/60秒 -1.7EV) WB:6800 ISO:500 Natural


2015021004.jpg
2015/2/2 13:30 OLYMPUS E-M5 + M.ZUIKO 14-150mm F4-5.6
300mm相当 絞り優先AE(f/5.6 1/250秒 -0.7EV) WB:5000 ISO:1250 Natural


2015021005.jpg
2015/2/2 14:55 OLYMPUS E-M5 + M.ZUIKO 14-150mm F4-5.6
68mm相当 絞り優先AE(f/9.0 1/500秒 -1.3EV) WB:6000 ISO:200 Natural


D810Aは3600万画素を誇る解像力を持ちますし、その割りに高感度での
ノイズ特性や色彩再現性なども優れていると言われます。
しかしこの大柄のボディにフルサイズ用の明るいレンズを付ければ
軽く2キロは超えてしまい、小型のポータブル赤道儀では荷が重いです。

また天文専用にしか使えないカメラに店頭価格38万円ものコストを
惜しげもなく投入できる人は相当に限られてくるでしょう。
そもそも星景写真を撮れるチャンスというのは、週末カメラマンにとっては
月明かりや天気などのファクターが揃う、奇跡的な時間しか得られません。
そんな希少な撮影機会にここまでの高価な機材を導入することは現実的ではありません。

確かにフルサイズセンサーでの星空は大変美しく描写されるでしょう。
でもごく一般のアマカメにとっても、相当マニアックな世界になります。
私の場合には、様々な条件を加味してマイクロフォーサーズでの
星景撮影を主眼に置こうと考えています。

※実はマイクロフォーサーズは「星景」撮影に向いたポイントがいくつもあります。
 後日詳しく触れたいと思います。

赤い星雲が写るのは大変魅力的ですが、見た目とあまりにも違う星空というのにも
違和感を感じてしまいますし、オリンパスのカメラは、ニコンに比べれば
やや赤い星雲が写りやすい特性を持っているのでこれで足りるかと思います。
もしも今後、どうしてもHα線も写したいと考えた場合には、あえてD810Aを
選ぶことなくキヤノンを選択する可能性が高いです。


【フォトマスター検定 準1級:共通問題】より 第27問

次の文章を読んで、正しい記述を(1)~(3)の中から選べ。
「三脚の性能を表示する場合に、『耐荷重○○kg』などと表記することがあるが、
この表記は、どのように理解するのが正しいか、最も適切なものを次の中から選べ。」

(1)メーカーによって表記の内容は多少異なるが、基本的に、その重さまでの
  カメラやレンズなどを載せても壊れたりすることはない。しかしながら、
  ブレの軽減などの期待する効果を保証しているものではない。
(2)JIS(日本工業規格)では、重心の位置など別の制約はあるものの、
  その重さまでのカメラやレンズ等を載せて、脚部を最も伸長させたり
  エレベーターを最も伸長させたりしても、ブレの軽減など期待する効果を
  保証できることを示している。
(3)JIS(日本工業規格)では、重心の位置など別の制約はあるものの、
  その重さまでのカメラやレンズ等を載せて、脚部を最も収縮させて
  エレベーターも最も収縮させた状態で、ブレの軽減など期待する効果を
  保証できることを示している。


このところ仕事が大変忙しいため、更新が遅れ気味になります。
またほとんど撮影もできていないので、作品の掲示も減ると思います。
今しばらくご了承願います(^^ゞ

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はんべさん

やはり 二枚目のお写真に一際魅かれます
入り組んだ屋根の形状を巧にいかされ
それは美しい幾何学模様的に描写されています
実際に見たら また違うかと思います
アングルを考慮され この美をさらなるものとされていられます

りら #sSHoJftA | URL | 2015/02/12 23:04 * edit *

Re: はんべさん

> 入り組んだ屋根の形状を巧にいかされ
永年の風雨に耐えるための構造を日本建築は知り尽くしています。
それはまた、見る人を惹きつける美しい造形でもあります。
昭和以来の箱物にはない、日本ならではの建築はもっと残して欲しいですね。

はんべ #- | URL | 2015/02/13 22:30 * edit *
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