かっぱのあしあと

一枚岩を貫く 

修善寺温泉郷を後にし、伊豆半島を南下。
石川さゆりさんの歌でも知られる「浄蓮の滝」を過ぎ、道の駅「天城越え」の
先にある目立たないポイントを右へ入ると広い場所に出ます。
そこから少し歩いて滑沢川へ降りて行ったところにあるのが「滑沢渓谷」です。

井上 靖氏の処女小説「猟銃」の舞台となったとされています。
渓谷への入り口には大きな井上 靖の文学碑が置かれていました。
新緑の時期などにも何度か訪れていますが、やはりここでの
見所は紅葉と渓谷の流れの美しいコラボでしょう。

昔の噴火で流れ落ちた溶岩でできた安山岩は、冷える過程で
たくさんのヒビが入るものの、長さ500mにも及ぶ一枚岩を形成。
その上を天城の雨が流れ下る迫力満点の景観です。
また強い陽射しが入りにくいためコケや小さな芽吹きも多く
さながら青木ヶ原樹海を思わせる光景も見られます。


2014112601.jpg
2014/11/23 12:02 Nikon D600 + AF-S 70-200mm F4 VR
200mm 絞り優先AE(f/4 1/125秒 -1.0EV) WB:4500 ISO:1250

この渓谷も、青木ヶ原樹海同様に厚い土壌は少ないので、
木々は岩にしがみつくように根を張らせて枝を伸ばします。
そのため所々で大きくなった木が重さに耐えられず倒れては朽ち、
また新たな芽吹きの足がかりとして命を繋いでいきます。


2014112602.jpg
2014/11/23 14:40 Nikon D600 + AF-S 24-85mm F3.5-4.5 VR
24mm 絞り優先AE(f/4.5 1.6秒 -1.0EV) WB:5000 ISO:100 (with ND8)

まだ全体が染まるには数日かかりそうな様子でした。
しかしピークが過ぎても、大量の落ち葉が岩岩を鮮やかに彩ります。
できれば雨上がりか小雨交じりの時が最も美しいのですが、
この日は始終陽射しがあったため、太陽が山の向こうに隠れるまで待ちました。


2014112603.jpg
2014/11/23 12:44 Nikon D600 + AF-S 70-200mm F4 VR
102mm 絞り優先AE(f/4 2秒 -2.0EV) WB:4500 ISO:100 (with ND8)

水の流れを撮る時は、以前にも触れましたがシャッター速度を変えながら
とにかくたくさんシャッターを切ることが必要になります。
あまり長いと、白濁が多すぎて水の質感が損なわれます。
かといって短すぎれば水の躍動感が薄れてしまい、見たままの写真になります。
水の流れる速度、レンズの焦点距離、光の強さ、いろんな要素が
最適なシャッター速度を提供してくれます。


2014112604.jpg
2014/11/23 15:31 Nikon D600 + AF-S 24-85mm F3.5-4.5 VR
66mm 絞り優先AE(f/7.1 6秒 -0.3EV) WB:6500 ISO:100 (with ND8)

こういった渓谷のような場所では、PLフィルターを使います。
NDフィルターと重ね付けで暗くなり、ファインダーでは見にくいため
ライブビューにしてからISO感度を上げ、明るい状態でPLフィルターの
効果を回転させながら微妙に調整します。

PLフィルターの角度が決まると、ISO感度を戻し絞り値を
細かく変えながらたくさんシャッターを切り続けます。
この写真では、PLを目いっぱい利かせると手前の岩の質感がなくなります。
かといって全く利かせないと岩肌が光りすぎてしまいます。
頃合いを見つけるのは難しいけど楽しい作業です。


2014112605.jpg
2014/11/23 12:27 Nikon D600 + AF-S 70-200mm F4 VR
200mm 絞り優先AE(f/4 1/40秒 -1.0EV) WB:4200 ISO:400

三脚にカメラを固定して撮影していると、ふとこんなものを見つけては
カメラを外して手持ちで被写体に寄っていきます。
足場の悪い渓谷でよろめきながらも、時間を忘れて4時間以上撮りました。
おかげで帰り道ではとんでもない渋滞に巻き込まれて困憊でした。
もうしばらくお付き合いください。


【フォトマスター検定 準1級:デジタルカメラ分野】より 第7問

次の文章を読んで、記述が正しい場合には(1)を、間違っている場合には(2)選べ。
「一般的に、デジタルカメラの撮像素子の前に光学ローパスフィルターが配置されている。
この配置により、倍率色収差を軽減できるが、最近では演算処理で軽減する機種もある。」

例年、12月1日頃に正解が発表(?)されるらしいのですが、
答え合わせをしようか、せずに結果を待とうか迷います。


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