かっぱのあしあと

南アルプス左回り その参 

長野県は、「平成の大合併」ブームに乗らなかったようで、
県内には市郡町村がなんと91もあります(静岡県は40)。
面積では静岡県のおよそ2倍、人口は約半分で、その多くが山間地を占めます。
この「阿寺(あてら)渓谷」のある大桑村も林業の盛んな地域で、
昔から旧中山道(「いちにちじゅうやまみち」と読んだアナがいた)の要所でした。

大桑村は旧中山道、現在の国道19号線が中央を走り、
東は木曽山脈を抱き西にこの阿寺渓谷のある阿寺川があります。
関東圏というよりは、やはり中京圏に近いことから
愛知県などからの観光客が多く訪れるようです。

阿寺渓谷は国道19号線から橋を渡ってすぐが入り口。
夏季には渓流遊びで多くの人が訪れますが、
紅葉も見事なので秋のこの時期も大変賑わうそうです。
この11月3日に訪れたのは、翌日4日から橋の工事で
車両通行止めになり、歩いて登っていくしかなくなるためです。

2014110801.jpg
2014/11/3 13:07 Nikon D4 + AF-S 70-200mm F2.8 VRII
70mm 絞り優先AE(f/2.8 1/640秒 -1.0EV) WB:5000 ISO:400

全体の雰囲気としてはこんな感じです。
大きな岩がゴロゴコと転がっていて、「エメラルドブルー」と言われる
美しい渓流が楽しめる、大変綺麗な渓谷でした。
ただ、この日は前日までの雨のせいで水量がかなり増えていたために
エメラルドの深い色合いは白濁にかき消されてしまいました。
まぁ、これはこれで渓流らしくていいんですけどね。


2014110802.jpg
2014/11/3 13:08 Nikon D4 + AF-S 70-200mm F2.8 VRII
145mm 絞り優先AE(f/2.8 1/200秒 -1.7EV) WB:4800 ISO:400

かつて渓谷内を走っていた森林鉄道の鉄橋が残っていて、
今では遊歩道となり渓流を真上から眺めることができます。
川面に積もる落ち葉も色とりどりで大変美しい。
ただかなり古いので揺れるんですよね^^;


2014110803.jpg
2014/11/3 12:31 Nikon D4 + AF-S 70-200mm F2.8 VRII
70mm 絞り優先AE(f/4.5 1/500秒 -1.7EV) WB:6000 ISO:400

大きな岩のくぼみに落ち込んだ小石が、水流で攪拌され回転しながら
岩の表面に穴を開けていくのを「甌穴(おうけつ)」といいます。
この渓谷にもいくつかありますが、この甌穴は直径が30センチで
深さは20センチほどと比較的小さなものです。
実は二枚目の写真もこれよりかなり大きな甌穴に溜まった落ち葉を撮ったもので、
直系は2mを超えるほどもあり、数万年をかけて形成されるとのことです。


2014110804.jpg
2014/11/3 12:36 Nikon D4 + AF-S 70-200mm F2.8 VRII
135mm 絞り優先AE(f/2.8 1/250秒 -1.3EV) WB:4000 ISO:400

この阿寺渓谷はもともと観光向けに開発されてはおらず、できるだけ
自然の状態をそのまま楽しんでもらおうという趣向のようです。
遊歩道は狭くクルマのすれ違いも難儀しますし、沢へ降りられる
場所も限られていてやや敷居が高い印象もあります。
でも「キャンプ場」然とした雰囲気よりはずっと撮影には向いています。


2014110805.jpg
2014/11/3 12:37 Nikon D4 + AF-S 70-200mm F2.8 VRII
200mm 絞り優先AE(f/5.6 1/100秒 -2.0EV) WB:4300 ISO:400

重いカメラを抱えながら沢へ降りると、このようなご褒美も待っています。
紅葉も素晴らしいけど、甌穴や清廉な流れを間近に楽しめるのもいいですね。
まだまだ続きます。


さて来週月曜日の10日午後9時から、BS朝日でキヤノン提供による
「The Photographers」という特集番組が放映されます。
17日と24日の合わせて3回にわたり、それぞれ「鉄道・飛行機」
「生物」「スポーツ」のテーマで15人のカメラマンを採り上げます。
カメラマンを目指したきっかけや撮影シーンなどが楽しみです。
男性ばかりなのが若干残念ですが。。。


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はんべさん

「重いカメラを抱えながら沢へ降りると、このようなご褒美も待っています」
ご褒美は それは大きな宝石の輝きを放っていますね

苔の山のような場所
そこにある イガイガ

岩の窪みにある 石と葉

かつて渓谷内を走っていた森林鉄道の鉄橋・・・・
そこから撮影されたお写真
渓流にある落ち葉
無数の色彩ですね
質問させて頂きます
幾何学模様かのような枝が綺麗です
この枝は水底にあったのではありませんよね?
お手数ながら 撮影方法を教えて頂きたく思います
お時間許される時 お願い致します

りら姫 #sSHoJftA | URL | 2014/11/11 19:04 * edit *

Re: はんべさん

> ご褒美は それは大きな宝石の輝きを放っていますね
この阿寺渓谷は、入り口付近より奥はなかなか沢へ降りられません。
ただ、ところどころ細い獣道みたいに降りられる場所を見つけると
このように甌穴や水辺へ近づけられるので何が何でも降りたくなります。
ただ、一度降りたら登れそうもない場所は諦めますけどね^^;

> そこにある イガイガ
こーゆー何気ないものを見つけると嬉しくなっちゃいます。
紅葉を撮りに行っても、関係ないものまで撮ってしまいますね。
その代わり、メインの目的が「はずれ」た場合でも手ぶらを避けられます。

> お手数ながら 撮影方法を教えて頂きたく思います
おっしゃる通り、これはかつての鉄橋の上から、大きな甌穴に溜まった
落ち葉をほぼ真上から撮影したものです。
手前に被るように伸びた枝の紅葉と重ねました。
当初は手前の葉にピントを合わせて撮りましたが、
下へ合わせたらどうかなと別バージョンとして撮っておきました。
手前に合わせたものは、背景になった下の葉がボケただけですが、
こちらの方が前ボケ的に重ねられたので採用しました。

私の場合、常々同じ場所から同じ対象を撮る時にも、
ピントの前後の位置を変えたり、少しずつズームしたり、
カメラを振って構図を変えるなどをして数ショットずつ撮ります。
その中から、後でPCの画面で見比べながら選抜していきます。
せっかく訪れた場所なのですから、もうちょっと右へ振って
撮ればよかったなどといった後悔をしないためです。
ですから実際に掲載するショット数の数倍~十数倍撮影しています。
最近HDDがパンパンで困ってます(^^ゞ


はんべ #- | URL | 2014/11/11 22:13 * edit *
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