かっぱのあしあと

南アルプス左回り その壱 

紅葉前線は、ここ数年で最も早いペースで下っています。
11月初旬、既に標高の高い地域ではピークを過ぎて
「紅葉情報」サイトでは茶色いアイコンが並んでいます。
たった一週間の差でも、色付いてしまってからでは変化が激しいもの。
だから貴重な休みにはできるだけ活動したいのですが。

静岡県はまだ紅葉に至っていませんが、隣接する山梨県はそろそろ、
長野県は既に色付きしきっていてあとは散るだけの状態。
しかし撮影できるのは11月3日の一日だけなので、遠征はキツイ。
とはいえ「行かずに後悔するより、行って疲れた方がマシ」と
経験則で分かっているつもりなのも確かです。

そこで当初は、3日の午後こちらを発ち、木曽か諏訪辺りで一泊。
早朝出発して「現地」入りを目論んでいたのですが、
ここでコスパが頭をもたげ3日の深夜に発ってそのまま現地へ向かいました。
これまで何度か通っている、新東名新清水インターから国道52号線を北上、
増穂から高速へ乗って中央道伊那インターで降りて木曽入りです。

しかし深夜の長時間運転は想像以上に過酷で、睡魔だけでなく
真っ暗な中をひたすら走るので景色も見えず不安も伴います。
まず目指したのは、先日噴火した木曽御嶽山南にある
御岳湖上流の「自然湖」と呼ばれる場所です。
ここは昭和59年の長野県西部地震で29名の死者行方不明者を出す
山体崩壊が作った湖で、その悲劇の一方で美しい情景が人気です。


2014110401.jpg
2014/11/3 7:17 Nikon D4 + AF-S 24-70mm F2.8
35mm 絞り優先AE(f/3.5 1/30秒 -1.3EV) WB:4500 ISO:100

次第に空が明るくなると、幻想的な光景が目の前に広がります。
急激な水位の上昇で、木立が水没し湖面から生えたようになっています。
いつの間にかバスツアーのアマカメ集団もやってきて湖岸が賑わいます。
朝日が昇るのを待っているようですが、陽射しのないこの時間もいいものです。


2014110402.jpg
2014/11/3 6:51 Nikon D4 + AF-S 70-200mm F2.8 VRII
85mm 絞り優先AE(f/8 1/10秒 -1.0EV) WB:5800 ISO:100

この時の気温は5度、時折風も吹き抜ける寒い朝でした。
湖面にモヤが立ち込め、朝陽が当たると残された紅葉が輝きを増します。
対岸の紅葉は終わっていたので、手前の白樺で秋らしさを出しました。
この日は前日の夜まで小雨が降り、潤いに満ちた空気が佳かったです。


2014110403.jpg
2014/11/3 7:30 Nikon D4 + AF-S 24-70mm F2.8
70mm 絞り優先AE(f/22 1.6秒 -1.7EV) WB:5800 ISO:100

前日までの雨で、湖に流れ込む川の流れもやや強め。
幸い濁りは少なく、散った紅葉をゆっくりと押し流しています。
様々な木々の造形に自然の美しさを感じられます。


2014110404.jpg
2014/11/3 7:28 Nikon D4 + AF-S 24-70mm F2.8
40mm 絞り優先AE(f/9 1/5秒 -1.3EV) WB:4500 ISO:100

ここへ来る途中の湖岸は、まさに「落ち葉のじゅうたん」が続いていました。
濡れた落ち葉にタイヤが取られながらも、5時間半の深夜ドライブを
強行した甲斐があったとようやく感じられる朝でした。
天気予報に反して空が晴れてきてしまいましたが、
この日一日はピークの紅葉を十分堪能できそうな予感もありました。


2014110405.jpg
2014/11/3 7:52 Nikon D4 + AF-S 70-200mm F2.8 VRII
135mm 絞り優先AE(f/16 1/2.5秒 -2.0EV) WB:4700 ISO:100

9月27日の御嶽山噴火から一ヶ月あまり経ちました。
戦後最悪となる57人が亡くなり、今も行方不明者が残っています。
もっとも、山頂付近にいた登山者が犠牲となっており、
麓の地域ではごくわずかの降灰があった程度でした。
しかし風評被害を含めた観光への影響は相当大きいようです。

この日も行く先々で見るのは主に中京圏のナンバーのクルマ。
関東圏などは少なくて、全体的に混雑も少ない印象でした。
前泊しようとホテルの予約状況を見たときも、前日にもかかわらず
まだ空き室が目立ち、紅葉シーズンと思えない状況でした。
一日も早い不明者の発見とともに、地域の復旧を願うばかりです。

ついここで時間を費やしてしまい、気が付くと自分が最後でした。
この後カヌーツアー客が入ってくるので8時頃に自然湖を後にします。
明るくなってからの湖岸道路沿いには見事な色彩が並びます。
道が狭くクルマを止められないのが惜しいばかり。

折角晴れてきたので、今の御嶽山を見ようと開田方面へ北上します。
続きは次回にて。


関連記事
スポンサーサイト

[edit]

はんべさん

最初 お写真 拝見させて頂いた時
北海道の青い池
撮影に行かれたのかと思いました
御岳湖上流の「自然湖」だったのですね
湖面から浮き立つかのような木立
まだ 明けやらぬ 空にある幻想的な光景
その美麗さに 心奪われる思いです

りら姫 #sSHoJftA | URL | 2014/11/05 05:16 * edit *

Re: はんべさん

> 撮影に行かれたのかと思いました
さすがに北海道まで日帰りとは行かないので^^;
昨年夏にも訪れた長野へ(それでも)遠征しました。

> 湖面から浮き立つかのような木立
鮮やかさ一辺倒の紅葉にはやや食傷気味なので、
こういった落ち着いた雰囲気を求めて行きました。
以前なら深夜のドライブも問題なかったけど、
さすがに日帰り11時間の運転は堪えました。
でもやっぱり行動すれば必ず報われますね。

はんべ #- | URL | 2014/11/05 20:31 * edit *
Secret

トラックバックURL
→http://kappahanbesuki.blog94.fc2.com/tb.php/942-fca66443
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)