かっぱのあしあと

M氏の気魂 

先日の記事でご紹介したBSジャパンの番組
「カメラ進化論~歴史を変えた技術者魂~」を視聴しました。
番組の冒頭では、カメラを好きな人々、宮崎あおいさんや
「東京カメラガールズ」のメンバー、続いて森永卓郎氏や
市井沙耶香さんなどがそれぞれの写真の楽しみ方を紹介。

そしてカメラの歴史を紐解き、国産カメラの黎明期を振り返ります。
カメラが月給の半年分にもなる高価なものだったにもかかわらず、
新しい機種が出る度に日本人を沸き立たせてきました。
1959年天覧試合サヨナラホームランの年、ニコンFとともに登場した
オリンパスペンの開発秘話を再現します。

オリンパスペンを開発したのは入社間もない
若い天才技術者「米谷美久(まいたによしひさ)」氏でした。
大卒初任給1万2000円の時代に「6000円で買えるカメラを作れ」という
無理難題とも言える課題を任されます。

しかし米谷氏はレンズだけは妥協せず、代わりに他の部分でコストダウン。
それには「ハーフサイズ」を取り入れるアイデアを思いつきます。
ハーフサイズは通常の1コマを半分づつ使うため、一本のフィルムで
2倍の枚数が撮れ、レンズの焦点距離を半分にできるので
被写界深度も深まり、カメラの画期的なほどの小型化に成功しました。

米谷氏のこだわりは「カメラを常に持ち歩けること」
その魂は後に開発した一眼レフ「OM-1」に受け継がれます。
ペンタプリズムとコンデンサーレンズを一体化し全高を下げ、
シャッター機構にエアダンパーを導入して静音化に成功。
圧倒的なほどの小型化とシステム化は世界的大ヒットとなります。


2014070501.jpg
2014/6/30 9:03 OLYMPUS E-M1 + ZUIKO 50-200mm F2.8-3.5 SWD
400mm相当 絞り優先AE(f/3.5 1/1000秒 -1.0EV) WB:5300K ISO:200 ToyPhotoII


2014070502.jpg
2014/6/30 8:36 OLYMPUS E-M1 + ZUIKO 50-200mm F2.8-3.5 SWD
400mm相当 絞り優先AE(f/3.5 1/1600秒 -1.3EV) WB:4500K ISO:200 ToyPhotoII


2014070503.jpg
2014/6/30 8:56 OLYMPUS E-M1 + ZUIKO 50-200mm F2.8-3.5 SWD
400mm相当 絞り優先AE(f/3.5 1/400秒 -1.0EV) WB:4500K ISO:200 FabtasicFocus


2014070504.jpg
2014/6/30 8:48 OLYMPUS E-M1 + ZUIKO 50-200mm F2.8-3.5 SWD
338mm相当 絞り優先AE(f/3.4 1/1250秒 -1.3EV) WB:5000K ISO:200 ToyPhotoII


2014070505.jpg
2014/6/30 8:53 OLYMPUS E-M1 + ZUIKO 50-200mm F2.8-3.5 SWD
364mm相当 絞り優先AE(f/3.5 1/320秒 -1.3EV) WB:5000K ISO:200 ToyPhoto


小型軽量化は日本のお家芸でもありますが、とりわけオリンパスは
今日に至るまで「ペン」の気魂を受け継いでいるのを感じます。
オリンパスがデジタルカメラに乗り出す際に「フォーサーズ」という
小型センサーをあえて選択したのも、小型軽量なシステムへのこだわりなのでしょう。

センサーは小型にもかかわらずEシリーズ用のフォーサーズレンズの中には
フルサイズ用にも負けないほど大きく高価なものがあります。
これはセンサーに極力垂直に光を当てたい「テレセントリック性」を
高めるためという画質へのこだわりが生み出した必然なのです。
これは今日になって、画面の四隅に至るまで素晴らしい画質を持つ
レンズとして再評価され、プロカメラマンにまでオリンパスを
愛用する多くのファンを獲得する結果として結実したと言えます。

面積で言えばフルサイズの1/4しかないセンサーのためか、
マイクロフォーサーズは一般的には低く見られがちなところがあります。
しかし今日ではセンサーや画像エンジンなどの技術が進歩し
よほど大きなプリントでもない限りはセンサーの大きさで
カメラを選ぶ時代は終わったと感じさせます。

カメラが無ければどんな残したい瞬間に出逢っても何もできません。
米谷氏のこだわった「カメラを持ち歩けること」は写真にとって
最も重要な要素の一つではないかと思います。
「OM」の名称は「オリンパス」と「米谷」の頭文字を合わせたものです。
今私たちが「OM-D」を手にする時、カメラや写真に対する米谷氏の気魂が
カメラを通じて感じ取ることのできる気がします。

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はんべさん

私のカメラは以前お話したようにフォーサーズです
購入する時は軽量ということが 最大の魅力でした
マイクロフォーサーズのスペックがよく掌握してのことではありません
今日のお話しは 興味深く拝聴させて頂きました
最初から最後まで一言一言が 私にとって それは貴重でした
有難う御座います
また 繰り返し拝読させて頂きたく思います

香月 りら #sSHoJftA | URL | 2014/07/07 07:58 * edit *

Re: はんべさん

> 私のカメラは以前お話したようにフォーサーズです
マイクロフォーサーズの軽量小型という
コンセプトはホントにジャストミートなんですよね。
ミラーレスといったところで、APS-Cでは
本体が小さくてもレンズ込みではでかくなってしまう。
でもコンパクトデジカメでは解像感やボケ味が物足りない。
MFTならプロでも仕事に使えるほどの画質と使いやすさを両立できます。
カメラってある意味でタイムカプセルですしね。
いつでも手にしていつでも撮れるのが理想です。

はんべ #- | URL | 2014/07/07 17:23 * edit *
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