かっぱのあしあと

浜名湖花博・拾四 

最近私たちの身の回りで、いつの間にか「氾濫」している言葉があります。
とりわけ新語・流行語としても取り上げられることもありません。
目新しさは時として違和感を伴うこともありますが、
この言葉は実に自然に耳に馴染み、生活に溶け込んでいきました。

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2014/6/2 13:37 Nikon D600 + AF-S 70-200mm F4 VR
122mm 絞り優先AE(f/4 1/400秒 +0.7EV) WB:4500 ISO:400


2000年に御殿場にできた国内最大の施設の名称に使われたときにも
特に違和感もなく、かといって大袈裟な印象も与えませんでした。
昔なら「デラックス」とか「スーパー」とか「ゴールデン」とでも呼ばれたでしょうか。
でも今日ではそれらの修飾語はむしろ嘲笑の対象になりかねません。

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2014/6/2 10:11 Nikon D600 + AF-S 70-200mm F4 VR
200mm 絞り優先AE(f/4 1/1250秒 -0.3EV) WB:4500 ISO:200


この言葉の最大の特徴は、汎用性の高さです。
数億円もするリゾートマンションから、100円で買えるような商品まで、
この言葉を付けることで漠然としながらも確実に付加価値を感じさせます。
この「付加価値」こそデフレ以降の商品に求められたもので、
この言葉はその付加価値を象徴するのに最も適しています。

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2014/6/2 12:09 Nikon D600 + AF-S 70-200mm F4 VR
155mm 絞り優先AE(f/4 1/800秒 -0.3EV) WB:4500 ISO:400


ともかく低価格を求められたデフレ時代には、低価格競争の果てに
どれも同じ「安物」ばかりになってしまい、むしろどれも売れない事態になりました。
そんな時に頭一つでも抜け出すために考えられたのが「付加価値」です。
デフレ疲れに飽きた購買層が「プチ贅沢」とか「自分ご褒美」などに動き始めると、
今度は一斉に付加価値を付け価格を上乗せした商品が続発します。

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2014/6/2 10:41 Nikon D600 + AF-S 70-200mm F4 VR
200mm 絞り優先AE(f/4 1/2000秒 -0.7EV) WB:4500 ISO:200


この言葉自体にも「ちょっと上質」「ちょっと高級」「ちょっと贅沢」なイメージを伴い、
さらにこの言葉をどうってこともない既存の商品名に付けただけで
価格が高くても消費者は手を出してくれるようになりました。
しかもこの言葉を付けただけで新商品としても売り出すことができます。

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2014/6/2 11:23 Nikon D600 + AF-S 70-200mm F4 VR
200mm 絞り優先AE(f/4 1/640秒 -1.3EV) WB:4500 ISO:200


毎日のTVCMやネット広告、街の看板などで何度目にするでしょう。
でもちょっとだけ特別なイメージは漠然としながらも確実に訴えかけます。
この言葉は決して新しいものではないのに、ここ数年で急に勢いを増しています。
アベノミクス効果なのか、それとも無難さに逃げるコピーライターの仕業なのか、
企画会議でも社長プレゼンでも最初に出て最後に決まる「決定打」なのか。

でもこの言葉がついている方に自然と手を伸ばしてしまう消費者がいる以上
もうしばらくは使い続けられるだろうし、「デラックス」と同じように
陳腐化されない限りは近未来まで新商品の枕詞として目にするでしょう。
あるいは数十年後になっても、地方の雑貨屋の隅に残っているかも。

「お気に入り商品」に登録したまま半年。
ポチる勇気もなく半年。


よい週末を。
私はお仕事です。

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