かっぱのあしあと

GANREF 飯島裕先生の星景ゼミ その伍 

星の写真はかなり昔から存在しており、今回宿泊した
「マナスル山荘新館」でも「天文ガイド」の創刊号(1965年7月)を
見せてもらった際、35分ガイドの星雲写真が載っていました。
しかし写真がデジタルになってからはその敷居はずっと低くなり、
カメラ以外の機材の進化もあって裾野が広がる余地も増えたといえます。

ワークショップの最後に飯島裕先生がおっしゃったのは、
それでもまだ星景写真はマイナーな分野であること、
だから参加者には沢山写真を撮ってGANRREFにアップし、
より一層星景写真の素晴らしさを広めて欲しいということでした。

そうすれば、星景撮影に向いた機能や性能の向上を求める
カメラメーカーに対する発言力が増すと言うものだそうです。
実際にE-M5から搭載された「ライブバルブ」にはリアルタイム
ヒストグラムの機能がありませんでしたが、飯島先生の直訴で
E-M1には搭載され、一層ライブバルブ撮影が使いやすくなっています。

ミ☆  ミ★  ミ☆  ミ★   ミ☆  ミ★  ミ☆  ミ★

2013110301.jpg

今回のワークショップで伺ったお話をまとめたいところですが、
うまくストーリーにならないので、思いついたままに箇条書きします。

★レンズの結露~水蒸気の凝結の「核」となるレンズ表面のチリや汚れを
  綺麗に取り除く、汚れを拭き取ることでかなり防げる。

★保護フィルターは星景に向かない~フィルムに比べ反射率の高い
  デジタルセンサーに反射した光がゴーストを生みやすい。
  保護フィルターは素材やコーティングにもよるが使わないほうが良い。
  月や惑星のような「光源」を写野に入れることが多いため。

★星景用の専用設定をカメラに記憶させる
  E-M1の「マイセット」のような設定記憶機能に、星景撮影の設定を
  記憶させておけば、撮影の際に間違えを減らせる。

★彗星では、近日点(最も太陽に近づく点)を通過後の方が
  より多くのチリやガスなどを放出するので一般に明るくなりやすい。
  アイソン彗星の場合、地球の軌道と交わることがないため
  大規模な流星群への期待は望めないと思われる。

★ソフトフィルターの使い方
  ソフトフィルターを使うと明るい星ほど滲んで色が出やすい。
  ただし広角レンズでは、周辺の星が楕円形に歪んでしまうため
  レンズの先端ではなく、マウントの内部にシート状のフィルターを
  工夫して「内蔵」させることで歪みを防げる。
  ミラーレスのOM-Dでは細工がしやすく、飯島先生のカメラにも
  Leeフィルターを丸く切ってマウント内に仕込んでいます。

★星の色を出すには~星には温度によって赤い星や青い星もあります。
  露出をかけすぎると色が飛んでしまうので、特に比較明合成用の
  固定撮影では「空の明るさを基準に」して露出を設定すると良い。
  そうすれば合成してもカラフルな同心円が描かれる。

★雲台の使い方~星を撮るときは長時間露出をします。
  そのため、雲台のコルクやゴムが徐々に歪んでカメラがずれることも。
  そこで星を撮る人たちは雲台のコルクを剥がしてしまう。
  また最初からコルクなどを使わない雲台を使用することもあり。

★三脚のセッティング~同様に三脚自体も露出中に地面に食い込むことも。
  板状のものを置いて三脚を立てても地面が柔らかいと沈む。
  そこで三脚の石突を出し、地面に出来るだけめり込ませてしまう。
  真冬なら三脚の足元に水をかけて凍らせてしまうことも。

★真っ暗な場所で手前の木などを写すには
  月明かりもなく真っ暗な場所では、手前の樹木などが写らない。
  そこで十数メートルほど離れた場所にLED照明を置き、
  空と樹木が同じくらいの明るさになるようにして撮影する。

★RAW現像について~現像時にコントラストを上げるので、
  撮影時からカメラのコントラスト設定を上げておく。
  逆にシャープネスは最低限まで落としておく。
  シャープネスを上げると星の回りに影のような段差が出来てしまう。

  必ずトーンカーブをいじれるソフトを使うこと。
  ヒストグラムの山の部分を広げるようにして諧調を拡大する。
  具体的には直線をS字になるように暗部を下げ明部を上げる。
  そうして空の背景にメリハリを出す。

  ホワイトバランスは4000~4200Kぐらいにすると青っぽくなる。
  人は宇宙が青っぽいイメージを持っているので、こうした方が違和感がない。
  最近の空はオレンジがかっているのでRAW撮影して調整する。

  撮影時にはヒストグラムの山が左右の真ん中に来るぐらい
  たっぷりと露出をかけてから現像・レタッチでメリハリを出す。
  暗い画像を明るくするよりノイズも減るし発色や諧調面でも有利。


長くなりそうなので続きは次回にて(^^ゞ

関連記事
スポンサーサイト

[edit]

Secret

トラックバックURL
→http://kappahanbesuki.blog94.fc2.com/tb.php/749-99192ee9
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)