かっぱのあしあと

奥行きを深める 

先月26日、E-M1にはVer.4.0が、E-M5 MarkIIにはVer2.0の
新ファームウェアが公開されました(E-M5 MarkIIでは
さらに修正ファームVer.2.1が追加されました)。
大幅な機能追加や修正を伴うもので、センサーシフト式の
ミラーレスデジカメならではのサービスとも言えるでしょうね。

中でもE-M1に追加された「深度合成」はなかなか面白いものです。
マクロ域での撮影では、どうしても被写界深度が浅くなります。
それもひとつの表現方法ではあるのですが、
肝心の被写体が何だかわからないようでは困ることもあります。

E-M1の「深度合成」は、ピント位置を中心に前後にピントを
少しずつずらした8枚の画像を連写し、カメラ内で自動合成します。
撮影後は、連写した8枚のファイル(RAWなどの設定による)と
合成後のJPEGファイル1枚が記録されます。
(RAWで残らないのが残念)


2015120501.jpg
2015/11/30 13:12 OLYMPUS E-M1 + M.ZUIKO 40-150mm F2.8 PRO
300mm相当 絞り優先AE(f/2.8 1/250秒 -1.7EV) WB:5000K ISO:ATUO(2500) Natural

こちらが通常の1枚撮りでの画像。
手前の葉の先にピントを合わせたので、奥の葉などは暈けます。


2015120502.jpg
2015/11/30 13:16 OLYMPUS E-M1 + M.ZUIKO 40-150mm F2.8 PRO
300mm相当 絞り優先AE(f/2.8 1/15秒 -1.3EV) WB:5000K ISO:AUTO(200) Natural

こちらはフォーカスブラケットの「深度合成」での画像。
「フォーカスステップ」を「5」(デフォルト)に設定しています。
フォーカスステップは、連写する1ショットごとに移動する
ピントの幅を設定するもので、数字が大きいほど移動量が増えます。


2015120503.jpg
2015/11/30 13:18 OLYMPUS E-M1 + M.ZUIKO 40-150mm F2.8 PRO
300mm相当 絞り優先AE(f/2.8 1/15秒 -1.3EV) WB:5000K ISO:AUTO(200) Natural

そしてこちはらフォーカスステップを最大の「10」にて撮影。
奥の葉全体もピントが合い、枝の根元周辺もはっきり写ります。
背景の暈け具合にも若干の差はあるものの、そこまでピント位置を
移動させていないので十分ボケを活かした撮影も可能です。

お気づきかと思いますが、深度合成を使うと画角が狭くなります。
手持ち撮影での被写体の移動を考慮してのことだと思われます。
また電子シャッターを使うためか、シャッター速度がかなり遅くなります。
ISO感度はAUTOでの設定で、通常撮影ではISO感度が2500まで高まり
シャッター速度は1/250秒の一方で、深度合成ではシャッター速度は
1/15秒でISO感度は200となっています。

この設定のまま様々な明るさの方向へカメラを向けてみると、なるべく
感度を制御してシャッター速度が上がらないようにしているようです。
これは、電子シャッターによる「ローリング歪み」を防ぐためかと思われます。
しかしあんまり遅いシャッターでは手振れや被写体ブレが起きます。
ISO感度を任意に設定すればシャッター速度を上げられますが、
設定可能なISO感度の上限が3200までになっています。


2015120504.jpg
2015/11/30 14:59 OLYMPUS E-M1 + M.ZUIKO 40-150mm F2.8 PRO
300mm相当 絞り優先AE(f/2.8 1/15秒 -1.3EV) WB:5000K ISO:AUTO(640) Natural

そして問題になるのが、連写合成による被写体ぶれです。
1/15秒というスローシャッターで8枚の画像を連写すると
それだけで2秒以上はかかる計算になります。
その間に被写体が動くと、合成機能の範囲外となり
上の画像のキリギリスの触角のようにブレてしまいます。

この点では、E-M5 MarkIIのハイレゾショットと同様なわけですね。
そう考えると、この深度合成で使える被写体や撮影状況は
ある程度限られてきてしまいます。
また仕様上、この機能を利用できるレンズは12-40mmと
40-150mmの各PROレンズと60mmマクロのみですが、
今度追加される可能性はありそうです。

この「深度合成」とは別に、フォーカスブラケット機能もあります。
こちらはE-M1だけでなくE-M5 MarkIIでも搭載されました。
ピント位置から無限遠に向かって、設定した枚数までピント位置を
ずらしながら連写して画像を記録します。
その複数枚の画像は、Photoshopなどのソフトで合成します。
「CombineZP」という無料ソフトもあるらしいのですが、
やや使い方がわかりにくいのでご注意を。

まだ使い始めで慣れていないのですが、もう少し習熟して
この機能の可能性を探ってみたいと思います。
ちなみに昆虫写真家の海野和男氏のレポートが面白いです。
http://cameras.olympus.com/stack/ja-jp/





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