かっぱのあしあと

再会の夜 

7月20日、平年より、また昨年比でも1日早く梅雨明けです。
台風一過もスッキリしなかったものの、ようやくの夏空到来。
GPVの予報は若干微妙だったけど待望の星空に再会です。
とはいえ終業後の出発なので近場限定。

目指したのは静岡県の最南端「御前崎」
「海の日」の夜とはいえほとんど走る車にも遭うことなく現地入り。
ところが想定外(?)の状況でした。
あたりは濃霧のように視界が悪く、道路も濡れています。
まさかにわか雨でも降ったのかと思ったのですが、
クルマを降りてみると満点の星空が広がっています。

しかし海の方からは物凄い轟音が聞こえます。
堤防に登って懐中電灯で照らした海は、台風接近のような荒れ模様。
懐中電灯の光の中に舞い上がった水しぶきが見えるほどです。
こりゃ相当な湿度なのでレンズが曇りそうだと心配です。
しかもロケハンで当てをつけたポイントには明るい照明が。
それでも目視で天の川がよく見えるので撮影決行です。

あらかじめ、先日の記事でもご紹介した飯島裕先生の動画どおりに
マウント内にソフトフィルターを仕込んだカメラと、オリンパスの
新型超広角ズームレンズ「M.ZUIKO 7-14mm F2.8 PRO」をセットします。
さすがにこのセットでもコンパクトで軽いので、ポラリエでも楽勝。
ただし前玉が大きいので、結露防止ヒーターの熱が全体に回るのに時間がかかります。
10分間ほどキャップをしたまま暖めてから恐る恐る撮影開始です。


2015072101.jpg
2015/7/20 23:45 OLYMPUS E-M5 MarkII + M.ZUIKO 7-14mm F2.8 PRO
14mm相当 絞り優先AE(f/2.8 120秒) WB:4000K ISO:1600 (LEE Soft No.3)


目の前の海は激しく泡立ち、荷物がどんどん濡れていく中でしたが
何とかレンズは曇ることなく撮影を続けられました。
前玉が大きいとはいえ、フルサイズ対応の巨大なレンズでは
ヒーターの熱が伝わりきれず中心部がボケたりするのですが、
コンパクトなこのレンズでならその点でも大変有利です。

また絞り開放にもかかわらず周辺部まで収差の少ない見事な画質で、
F2.8の明るさのおかげで露出や感度を切り詰められるなどのメリットもあります。
露出&ノイズ除去中に双眼鏡で楽しむ銀河も格別で、
視野に飛び込んでくる宝石のような星雲星団にも見とれてしまいます。
たまに通過する飛行機を双眼鏡で追うと、
星空の中をゆっくりと飛んでいく光景がまたロマンチックで素敵です。


2015072102.jpg
2015/7/21 0:46 OLYMPUS E-M5 MarkII + M.ZUIKO 7-14mm F2.8 PRO
14mm相当 絞り優先AE(f/2.8 120秒) WB:4000K ISO:1600 (LEE Soft No.3)


そこから機材を抱えて少し高い展望スペースへ登ります。
目前の海面から、頭上の「夏の大三角」までをカバーする広い画角。
その隅々まで流れることなく点像に写す見事な光学性能です。
絞りを明けて撮影する星景撮影では、被写界深度の深い
MFTは前景のボケ具合を抑えられる点もメリットといえます。


2015072103.jpg
2015/7/21 2:52 OLYMPUS E-M5 MarkII + M.ZUIKO 7-14mm F2.8 PRO
14mm相当 絞り優先AE(f/2.8 60秒x30回) WB:4000K ISO:250 (LEE Soft No.3)


夏の夜明けはとても早く、この日も薄明が始まるのは午前3時8分。
急いで焼津まで移動し北天の日周運動を撮影してみました。
E-M5 MarkIIの「ライブコンポジット」を使えば連続撮影や合成の手間要らず。
ただし撮影中はカメラをこれ一枚だけに独占されるのでサブが欲しいかも。
画面中央の下には、遠くに富士山が小さく見えています。


定評のあるフォーサーズ版の7-14mm F4も素晴らしい画質ですが、
こちらはF2.8と一段明るいにもかかわらず同等以上の高画質です。
星景写真では全てにおいてレンズの明るさがモノを言うし、
絞り開放からこれほど周辺まで乱れない見事な点像には驚きです。
何よりコンパクトで軽いマイクロフォーサーズのシステムなら
移動もセッティングも楽なので、限られた夜の時間も有効に使えます。


勤め人にとっての夜の活動は大変ですが、これなら積極的に出掛けてみたくなります。
今年はペルセ群も絶好条件だし、あとはお天気次第ですね。


【フォトマスター検定 1級:共通問題】より 第43問

次の文章を読んで、正しい記述を(1)~(3)の中から選べ。
「多くのストロボにある『テスト発光ボタン』は、ストロボを単独で発光させるための
スイッチで、元々ストロボが発光するかどうかをチェックするためのものであった。
昨今においては、それ以外にも使われることがあるが、どのようなことに
使われているか、最も適切なものを次の中から選べ。」

(1)ストロボ側の自動光量調節機能を使う場合。
(2)カメラ側の自動光量調節機能を使う場合。
(3)ワイヤレスのフラッシュメーターで露出を測る場合。

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はんべさん

試行錯誤されて満足のいく星空撮影が出来ましたね
二枚目のお写真
右側に天使のごとくの女性像があります
それがまるで星を掴むかのごとく感じます
幻想的なその描写に感激しています

りら #sSHoJftA | URL | 2015/07/21 18:28 * edit *

撮影に必ずしも良い条件ではなかったようですがそんななかにも2枚目の写真は遊び心でしょうかホッとする光景です。
はんべさんの余裕が感じられます。

つぅたろう #mQop/nM. | URL | 2015/07/22 07:29 * edit *

先週末は僕も夕日を撮りに海に出かけましたが、
ミストが凄くて撮影は諦めました。しかしよく撮影
できましたね。さすがです。このレンズ確かに
隅々まで見事な描写ですね。もっと空気が澄んだ
夜空を撮ってみたくなるでしょう。
ところでこの時期でもレンズヒーターは必要なんで
しょうか。

GONさん #HKJnITgI | URL | 2015/07/22 22:38 * edit *

りらさん こんばんわ

> 右側に天使のごとくの女性像があります
海に向かって手を伸ばす「潮騒の像」です。
夕日がキレイな展望台で、「恋人の聖地」とも言われます。
この像の向こうに浜岡原発があります。
震災直後に訪れた際には海の無事を祈るようにも見えました。

はんべ #- | URL | 2015/07/22 22:51 * edit *

Re: タイトルなし

> 撮影に必ずしも良い条件ではなかったようですが
地上はひどい濃霧のような状態でしたが、何とか星は撮れました。
何より久々に星空を楽しめて時間を忘れました。

はんべ #- | URL | 2015/07/22 22:54 * edit *

Re: タイトルなし

> 先週末は僕も夕日を撮りに海に出かけましたが、
火曜日だけが休みだったのと、天気予報で
何とか晴れ間が臨めそうだったので決行しました。
実は事前に御前崎周辺をロケハンしていたのですが、
夜に訪れたら灯台西側の遊歩道に照明があって大変難儀しました。

> ところでこの時期でもレンズヒーターは必要なんで
> しょうか。
このレンズはまだ数が出回っていないのと、ネット上などでも
レビューが少ないのでまだ期待半分でした。
しかしこれほど明るいのに隅までシャープなのは驚きです。

ヒーターは湿度の高い時期ほど必要になります。
牧場のような場所では尚更で、前玉の大きな魚眼レンズなどでは
中心まで熱が伝わらず曇ってしまうこともあります。
手持ちの機材がびしょ濡れのなかレンズは助かりました。

はんべ #- | URL | 2015/07/22 23:03 * edit *
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