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かっぱのあしあと

見た目で選べ~E-M1 MarkIII新機能 




従来からオリンパスの手ぶれ補正は定評があります。
同じマイクロフォーサーズでも、パナソニックがレンズ内補正から
始めたのに対して、オリンパスは当初センサーシフト方式でした。
今ではどちらもボディ内補正とレンズ内補正を併用する
ハイブリッド方式を取り入れて、より強力な効果を得ています。

センサーが小さく軽いため動かしやすい、ボディ内での可動スペースに余裕がある
などの点でマイクロフォーサーズのボディ内手ぶれ補正は優位にあります。
またセンサーサイズに対するイメージサークルにも余裕があるので、
たとえセンサーが大きく動いてイメージサークルの端の方で撮影されても
画像周辺部の画質の劣化が非常に小さいという特徴があります。

昨年のCP+会場で目にしたE-M1Xの補正ユニットの動きは驚きでした。
普段手持ちで撮影する際に、ここまでセンサーが激しく動いているのかと
思えるほど大きく素早い動作に感嘆したものです。
そしてE-M1 MarkIIIの手ぶれ補正はボディ単体で最大7段、
12-100mm F4 PROなどの対応レンズ併用で最大7.5段にまで向上しました。

7.5段というと、例えば1/30秒と同じブレ確率をなんと6秒という
超スローシャッターでも実現できてしまう性能です(理論値)。
実際には100%止められるわけではないものの、
夜景撮影は勿論、星景撮影も手持ちで可能になるわけです。


2020033101.jpg
2020/3/23 22:31 OLYMPUS E-M1 MarkIII + M.ZUIKO 12-100mm F4 PRO
40mm相当 絞り優先AE(f/4.0 1秒 -1.0EV) WB:5000K ISO:3200 Natural 身延町


誰も居ない深夜の境内、静寂と満開の桜を独占できました。
同じ程度のシャッター速度で何カットか撮影しましたが、
明らかにブレて写ったのは1カットもありませんでした。
もっと長いシャッター速度でも撮影はできそうでしたが、
手ぶれ補正では被写体ブレまで止めることはできません。


2020033102.jpg
2020/3/23 22:37 OLYMPUS E-M1 MarkIII + M.ZUIKO 12-100mm F4 PRO
24mm相当 絞り優先AE(f/4.0 1.3秒 -1.0EV) WB:4500K ISO:3200 Natural 身延町


長い枝垂桜の花房はゆっくりと揺れています。
これ以上長いシャッター速度だと、泡のように写ってしまいます。
それにしても、数秒単位のスローシャッターを簡単に
手持ちで撮影できてしまうのは大変楽しい体験でした。

従来なら、1/8秒程度のシャッター速度でもぶれてしまうため
少し暗い場所では三脚持参が必須条件でした。
しかしここまで手ぶれ補正が強力になると、もはや出番がなくなります。
以前からオリンパスは「手持ちで天の川を撮りたい」と言ってきましたが、
8mm Fisheyeなどを使えば簡単に実現できそうです。
しかも「星空AF」を併用すればスナップ感覚で天の川を撮れますね。



さて最後は「ライブND」です。
原理的には、白飛びしないシャッター速度で連続撮影した画像を
カメラ内でリアルタイムに合成することで、あたかもNDフィルターを
使ってスローシャッター撮影したような効果が得られます。
しかも「LVシミュレーション」をオンにすれば、モニター上で効果を
確認しながら撮影できるという面白い機能です。

通常渓流や滝などの水の流れを表現するには、レンズの前に
NDフィルター(減光フィルター)を付けて、光量を大きく減らします。
しかしこの方法だと、撮影の度にフィルターの着脱が必要で、
(特に光学ファインダーのレフ機ではカットごとに着脱が必要)
私も以前フィルターを落として割ったことがありました。

しかしライブNDでは、そもそもフィルターが不要です。
そしてリアルタイムで流れる様子を確認できる上、
ND効果をND2(1EV)からND32(5EV)まで切り替えも可能です。
さらに、レンズ前にフィルターを装着できない魚眼や超広角レンズでも
使用でき、光量を減らさずに撮れるのでノイズの発生も防げます。


2020033103.jpg
2020/3/24 12:10 OLYMPUS E-M1 MarkIII + M.ZUIKO 7-14mm F2.8 PRO
26mm相当 絞り優先AE(f/4.0 1/800秒 -0.7EV) WB:5000K ISO:200 Natural 白糸の滝

こちらはライブNDを使わずに撮った1/800秒のショット。
当然、滝の水しぶきは見たままの通りに描写されます。


2020033104.jpg
2020/3/24 12:11 OLYMPUS E-M1 MarkIII + M.ZUIKO 7-14mm F2.8 PRO
26mm相当 シャッター優先AE(f/20 1/4秒 -0.7EV) WB:5000K ISO:200 Natural 白糸の滝

そしてこちらがライブND(ND8)を使用して撮影したもの。
カメラのモニター上でも同じような映像が投影されています。
今回は三脚に固定して撮影しましたが、手ぶれ補正を利用すれば
手持ちのままでもこのようなスローシャッター映像が撮影できます。
渓流での水の流れを手持ちのまま撮れる非常に画期的な機能です。
ますます三脚の出番がなくなってしまいます。


そう、デジタルカメラの進化は、従来の撮影スタイルを一変させます。
三脚要らず、NDフィルター要らず、手持ちのままで星空も撮れる。
機動性を求められるネイチャー写真にはとてもありがたい機能といえます。
そしてE-M1 MarkIII には「マルチセレクター」や「USB充電・給電」、
「マイメニュー」といった嬉しい機能が豊富です。

一見すると前モデルのMarkII と大差ない印象でしたが、
実際に使い込んでいくとその進化はさすがということばかりです。
防塵・防滴・耐低温性能やダストリダクションといった旧来からの
特徴は更に強化し、高速連写&高速AFも他を圧倒する高性能です。
フルサイズにしか目が向かない昨今のユーザーに対しては、
大変勿体ないと感じてしまうのでした。




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