かっぱのあしあと

高倍率のはずだが役に立つ 

カメラ本体のレポートばかりですっかり忘れていましたが、
新レンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO」の
インプレなどをこの機会に上げさせていただきますね。

この新しいレンズは、「PROシリーズなのに高倍率ズーム」
というのがいわば最大の謳い文句でもあります。
PROシリーズは「高い光学性能と防塵防滴、堅牢性を有し、どんな状況下でも
常に高画質を提供するプロフェッショナルレンズシリーズ」とメーカーHPにあります。
一方で高倍率ズームレンズは、どちらかというと利便性を優先していて
画質や耐久性などは二の次的な性格があるのは確かです。

高倍率ズームレンズの勝手なイメージとしては、レンズ1本で済まそうとする
どちらかといえばシニア層が盛んに愛用する光景を思い出します。
かつて富士山に通っていた頃には、周りのアマカメさんのほとんどが
高倍率ズーム(あのにゅ~っと長く伸びるヤツね)でした。
高倍率ズームにもメリットはあるものの、撮り手の表現をより
鮮明にするには、やはり単焦点や専用の望遠ズームなどの方が
遥かに適しているわけですが、荷物を減らしたいとか
レンズ交換の手間を惜しみたい方には欠かせないのでしょうね。


2017010901.jpg

標準ズームといえば、「M.ZUIKO 12-40mm F2.8 PRO」があります。
初のPROシリーズとして登場、これ1本でPROレンズの実力を知らしめました。
そして同じ24mm相当から始まる点では共通していますが、
新たな12-100mm F4 PROはテレ端を一気に80mm相当から
200mm相当へ伸ばして万能レンズに仕立ててきました。

確かにこれ一本で大方の撮影がまかなえますが、
逆に捉えると明るさは一段暗いし重さは382g対561gと約1.5倍です。
またF2.8とF4でのボケ具合や、重さから来るハンドリングも違います。
ただし最大撮影倍率はどちらも0.6倍(35mm版換算以下同)なので
ほぼ同じ範囲を大きく写すことができます。

どちらか1本だけ持っていくのなら12-100mmでしょうが、
40-150mm F2.8も持てるのならば12-40mmに分があります。

※12-40mm F2.8 PRの前キャップ(LC-62D)は大変使いにくいので、
  25mm F1.2 PROのキャップ(LC-62F)にすると同じ口径でおススメです。


2017010902.jpg

高倍率ズームといえばM.ZUIKO 14-150mm F4-5.6 II もあります。
こちらもリニューアルして防塵防滴化され、コーティングも
新しくなって見かけによらず(?)よく写ってくれます。
ワイド端が28mm相当ながらF4と同じで、テレ端は逆に
300mm相当まで伸びるので大変使い勝手に優れます。
何より軽くてコンパクト、お手頃価格も魅力です。

ではやはり1本だけ持ち出すのならどっちか?
これはボディ次第かな、E-M1 MarkIIなら12-100mm F4 PROだし、
E-M5 MarkIIなどコンパクトなら14-150mm F4-5.6 IIでしょうね。
テレ端での撮影倍率は14-150mmが0.44倍、12-100mmは0.42倍と
ほぼ同等で、焦点距離の差もあってボケ具合も大きな差はなさそうです。
そういった意味では24mm相当の広角か300mm相当の望遠の
必要性で選ぶのもいいかもしれません。


2017010903.jpg

さて望遠ズームとしてではどうでしょう。
「M.ZUIKO 40-150mm F2.8 PRO」は、オリンパスOM-Dユーザーなら
必携とも言える高画質・高性能・高い防塵防滴性・高い汎用性を持ちます。
意外にも最大撮影倍率は0.42倍と同じなのでどちらも大きく撮れます。
ただしここでもF2.8 とF4の差があり、ボケ具合の演出では
40-150mm F2.8 にアドバンテージがあります。
テレコンが使える点も大きいですね。

一方で12-40mm と40-150mmの2本を持つと1262gあります。
12-100mm F4なら561gですから半分以下ですね。
レンズ交換の必要もないので、風の強い時やイベントなど
シャッターチャンス優先の時にはメリットがあります。


2017010904.jpg

こうしてテレ端にズームすると、40-150mm F2.8は伸びませんが
12-100mm F4は同じぐらいの長さまで全長が伸びます。
この辺りは高倍率ズームらしさと言えますね。


さて今回登場したM.ZUIKO 12-100mm F4 PROはいかがでしょうか。
標準ズームとしては大きくて重い、望遠ズームとしては軽いけど暗い、
高倍率ズームとしては若干テレ端が物足りないなど
やや中途半端と捉えられかねないところもあります。
「万能レンズ」かといえば、オリンパスらしくかなり寄れるし、
防塵防滴性など頼もしさではPROレンズの面目躍如です。

しかしまだ発売されたばかりで店頭価格も13万円台後半と高価です。
そして12-40mmと40-150mmのF2.8 PROレンズ2本の方が
表現力という点ではずっと高いと感じます。
ここ最近は、試用の意味からこのレンズを優先して使っていますが、
超強力な手ぶれ補正を使うシーン以外ではどの程度出番があるか
正直なところまだ掴みきれないままでいます。


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E-M1 MarkII いろいろ編 




2017010301.jpg
2016/12/26 10:33 OLYMPUS E-M1 MarkII + M.ZUIKO 40-150mm F2.8 PRO
300mm相当 絞り優先AE(f/2.8 1/500秒 -0.7EV) WB:5300K ISO:200 Natural 掛川花鳥園



2017010302.jpg
2016/12/24 20:54 OLYMPUS E-M1 MarkII + M.ZUIKO 12-100mm F4 PRO
200mm相当 絞り優先AE(f/4 1/30秒 -0.3EV) WB:5000K ISO:200 Natural 青葉シンボルロード



2017010303.jpg
2016/12/26 9:56 OLYMPUS E-M1 MarkII + M.ZUIKO 40-150mm F2.8 PRO + MC-14
420mm相当 絞り優先AE(f/4 1/250秒 +0.0EV) WB:5300K ISO:800 Natural 掛川花鳥園



2017010304.jpg
2016/12/25 18:58 OLYMPUS E-M1 MarkII + M.ZUIKO 120-100mm F4 PRO
200mm相当 絞り優先AE(f/4 1/4秒 -1.0EV) WB:4200K ISO:200 Natural 大旅籠柏屋



2017010305.jpg
2016/12/26 12:48 OLYMPUS E-M1 MarkII + M.ZUIKO 40-150mm F2.8 PRO
96mm相当 絞り優先AE(f/4.0 1/500秒 -0.3EV) WB:6000K ISO:200 Natural 浜名湖ガーデンパーク








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E-M1 MarkII 高感度 & 手ぶれ補正編 




まずはこちらの画像をご覧ください。

薄暗い獣舎の中で睡魔と必死で戦う「カラフトフクロウ」
暗い場所の手持ち撮影なのでISO感度を上げています。
ちなみにE-M1 MarkIIはISO感度を200~25600の間で設定できます。
(ISO LOWモードで最低ISO 64にも設定可能)



掛川花鳥園
2016/12/26 11:13 OLYMPUS E-M1 MarkII + M.ZUIKO 40-150mm F2.8 PRO
300mm相当 絞り優先AE(f/2.8 1/1000秒 -0.3EV) WB:5000K Natural 掛川花鳥園


感度を上げているので全体に多少ざらついていますが、
目の周りの毛並みもキレイに描写されています。
じつはこの画像は感度設定を最高のISO25600で撮っています。
センサーの小さなマイクロフォーサーズ、しかも2000万画素に
増えたにもかかわらず、ここまで感度を上げてもこれだけ写ります。


掛川花鳥園
2016/12/26 11:10 OLYMPUS E-M1 MarkII + M.ZUIKO 40-150mm F2.8 PRO
300mm相当 絞り優先AE(f/2.8 1/1000秒 -0.3EV) WB:5000K ISO:12800 Natural 掛川花鳥園


一方こちらもISO感度を12800まで上げています。
非常に細かい毛並みもしっかり解像していますね。
初代機E-M1ではこういった高感度での画質でノイズが多かったのですが、
センサー・画像エンジンの大幅な改善のおかげで実用になりました。
シチュエーション次第ではノイズが目立つ場合もあるでしょうが、
初代機に比べればより確実に高感度が使える印象です。



2016122903.jpg
2016/12/24 19:47 OLYMPUS E-M1 MarkII + M.ZUIKO 12-100mm F4 PRO
24mm相当 絞り優先AE(f/20 3.2秒 -1.7EV) WB:4500K ISO:200 Natural JR静岡駅

さてこちらは新レンズM.ZUIKO 12-100mm F4 PROを使っての手持ち撮影。
エスカレーターが滑り台状態になってますが、露出時間はなんと3.2秒です。
乗っている人も画面の右下を横切る人も流れて写っていますね。
ごく普通にカメラを構えて数ショット撮っただけでしたが、
ほぼ全てブレの目立たない画像が得られました。



2016122904.jpg
2016/12/24 20:16 OLYMPUS E-M1 MarkII + M.ZUIKO 12-100mm F4 PRO
24mm相当 絞り優先AE(f/5.6 1.3秒 +0.0EV) WB:4500K ISO:200 Natural 青葉シンボルロード

こちらは露出時間1.3秒、動く大道芸人はほとんど写っておらず、
観客も動いたり拍手する人がブレていますが背景はブレていません。
慎重にシャッターを切る限り、夜景や夜間スナップも思いのままですね。
いい時代になったものです(^^♪


2016122905.jpg
2016/12/24 20:41 OLYMPUS E-M1 MarkII + M.ZUIKO 12-100mm F4 PRO
24mm相当 絞り優先AE(f/5.6 1/1.3秒 +0.0EV) WB:5000K ISO:200 Natural 青葉シンボルロード


完全に三脚要らずとまでは言い切れませんが、このような
夜景撮影では従来必須アイテムだったものが使わなくても
撮影ができる可能性を大きく広げてくれました。
超高速連写から超低速シャッターまで一台でカバーするE-M1 MarkIIは、
防塵防滴性能や軽量コンパクトさも加わってオールマイティに
活躍してくれる期待を実現したと言っていいでしょうね。



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E-M1 MarkII ファーストインプレ 



発売直後、販売店へ受け取りに行った際、
箱から取り出し手にした時の第一印象は「ややゴツイ」

グリップがやや大型化して背面も全体に若干大きくなりました。
しかし寸法的には、初代E-M1に比べ幅で+3.7mmの増加にとどまります。
グリップの分奥行きは+5.8mm、一方高さは-2.6mmとちょっと低くなっています。
これはホットシュー下のアクセサリーポートが廃止されたためです。


E-M1 MarkII


重さはというと、バッテリー・メディア込みでE-M1 MarkIIが574g、
E-M1が497gで+77g重くなりました。
昨日このボディにM.ZUIKO 12-100mm F4 PROレンズを装着し
2時間ほど歩いたのですが、痛みを抱える肘には少々堪えましたね。


E-M1 MarkII
まだ保護フィルム貼ってませんでした(汗
初代機はアイカップ無くすわ傷だらけだわ(大汗


E-M1 MarkII
左のMarkIIの方がグリップ幅が厚くなり持ちやすい
ストラップ取付金具の位置が変わって手に絡みません。


E-M1 MarkII
「スーパーコンパネ」は項目が増え覚えきれない(巨汗


今回の改善点で最も嬉しいもののひとつがバッテリー表示。
モニターの左上に、従来の表示に加え「%」が追加されました。
今やスマホでも当たり前、ニコンも上級機で使われています。
「インフォリチウムバッテリー」に変更されたためで、
メニュー内ではバッテリーの劣化度やショット数なども確認できます。
また充電時間も従来の半分程度まで短縮されています。


E-M1 MarkII


液晶モニターは上下チルト式からバリアングルタイプへ。
賛否両論ありますが、個人的には歓迎です。
スナップ系のユーザーにはチルトの方が好まれますね。


E-M1 MarkII


バッテリーは一回り大型化しました。
しかし初代用のBLN-1はかまぼこ型だったのに対し
今回のBLH-1は豆腐のように真四角なので
逆向きにしてもとりあえず挿入できてしまいます。
そして奥まで押し込む際にバネで跳ね返される始末。
この辺は星景撮影など暗い場所では不便を感じます。


E-M1 MarkII


上は従来のBLN-1で下が新しいBLH-1です。
色も変わり重さも約50g(実測値)対約75gと5割り増しです。
メーカー発表では、撮影可能枚数で440枚と90枚ほど増えます。
実際に使った印象では、容量が増えた割には減り方は変わらないようです。
画像エンジンやシャッターなどの高速化で消費電力も増えたのかもしれません。


E-M1 MarkII


E-M1 MarkII


バッテリーの大型化に伴いバッテリーグリップも大きくなりました。
新たに十字ボタンが追加され、縦位置撮影での利便性が向上。
ただし本体+バッテリーグリップに2本のバッテリーを内蔵した時の
全体の重量は、初代機が約807gなのに対し、MarkIIでは約1075gと
268gほども重くなってしまいます。


E-M1 MarkII


メディアスロットはデュアル化され、上下に2枚挿入できます。
差し込む際のメディアの向きが初代機の反対なのが解せません。
メディアへの記録の方法はメニューで様々に設定できます。
安全のために同じデータを2枚に同時記録するのがおススメらしいです。

ちなみにスロット1はUHS-IIに対応していますが、ご自慢の
18コマ/秒での高速連写を多用する場合には、UHS-IIカードを
使わないとカードへの書き込みに時間がかかり使い勝手も悪化します。


E-M1 MarkII


初代機に加えE-M5系やE-M10系までは、リモートケーブルの
接続端子がグリップの反対側に他の入出力端子と併設していました。
するとケーブルの根元や端子のフタがバリアングルモニターと
干渉したり、L型ブラケットとも干渉してしまいました。

今回のE-M1 MarkIIではグリップ側に移動したため解消しています。
ケーブルを使うのは三脚に固定することが多いので、
グリップ側でも問題にならないためですね。
ただし端子形状が異なるので、抜けにくいものの互換性がありません。


メニューは色分けされていたものが白黒オンリーに。
しかし全体の操作性はE-M1と似ているのであまり戸惑いません。
付属する取扱説明書は非常に簡素で、「使い方」というより
単純な「操作方法」ぐらいしか載っておらず不便です。
実際に使う時の設定内容などはネットやムック本頼みでしょうか。


まだお試し段階とはいえ、高速連写や超強力な手ぶれ補正など
片鱗に触れただけでもE-M1 MarkIIのポテンシャルには驚きです。
逆にコンパクトなレンズを付けてのお気軽スナップなどには
やや大柄で重く、それにはE-M5 MarkIIが向いていそうです。
次回以降は実際の撮影画像を交えて使い心地などをお伝えします。



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待ち人来たる 

ドイツのケルンで「フォトキナ 2016」が始まりました。
既に多くのメーカーから新機種の発表が相次いでいます。
今年のCP+が何だったんだと言わせるほどの規模と
驚きの連続な新製品の知らせにワクワクさせられます。

とりわけ個人的に興味があるのは、やはりオリンパスです。
「E-M1 MarkII」をはじめ新レンズも一気に3本出ました。


2016092101.jpg


E-M1は2年前、従来の一眼レフEシリーズとOM-Dの統合を謳い、
当初は賛否が渦巻いた「いわく付き」のミラーレス機でした。
しかし度重なるファームアップで機能が強化され、その性能や
画質の佳さに多くのプロが賞賛を与えるなどして次第に評価が上がります。

マイクロフォーサーズのメリットを活かしたコンパクトなボディながら
高性能な撮影機能は勿論、防塵防滴性・ダスト除去機能・ボディ内
手ぶれ補正機能・高速連写&AFなど、デジイチフラッグシップの
必要性を感じさせないほどの「名機」と称されたのも頷けます。

私も発売以来愛用してきて、すっかりニコンの出番を奪いました。
まだ開発発表なので具体的な発売時期(年内としています)や
価格などは分かりませんが、これでようやく手持ちのニコンの
機材を手放せる時が来たと実感します。


E-M1 MarkIIで目立つのは、やはり高速性でしょうか。
撮影エリアのほとんどを覆う121点クロスセンサーによる位相差AF、
AF/AE追従で最高18コマ/秒という驚異的な連写撮影は
従来の一眼レフ機を凌ぐ可能性を秘めています。
他にも数え切れない新機能や高性能化もありますが、
個人的に期待しているのは別にあります。

例えば容量が増した新型バッテリー。
ようやく残量がスマホのように「%」表示されるようになりました。
また充電が遅かったオリンパスですが、今回のは充電時間が半減。
専用バッテリーグリップにもようやく十字ボタンがついて
フォーカスエリアの選択がしやすくなりました。

ファームアップのたびに設定がクリアされて困っていた点では、
カメラの設定をPCにバックアップする機能を搭載しています。
また些細なことですが、スイッチなどの配置が初代機と大差ない点も
操作性で戸惑うことを減らしてくれます。
勿論チルトからバリアングルに変更されたモニターも歓迎です。


同時に発表された3本のレンズは、コンパクトなマクロと
「トラベルズーム」と呼ぶPROシリーズの高倍率ズーム、
そしてガラスの塊のような構成を持つ大口径標準レンズでした。
12-100mm F4 PROは一見良さそうですが、従来からある
14-150mm F4-5.6 II の方が実用性は高そうな気がします。
広角が欲しければ9-18mm F4-5.6もありますしね。


まずは早く手にしてみたい、そして画質や操作性を試したいです。
従来のE-M1は高感度ノイズに問題を抱えていたので、
高感度での画質、特に星景撮影にどれほど対応できるかも気になります。
今私の手元にはE-M5 MarkIIが2台とE-M1が1台あります。
可能であれば、これらをE-M1 MarkII の2台体制に出来たらとも考えます。
ニコンの機材を全て売却すればもしかしたら可能になるかも?

そんなわけで、富士フィルムの中判ミラーレスとかソニーのα99IIとか、
ライカのチェキとか、他のメーカーの新製品には一切興味がありません。
とりあえず少し落ち着いてから機材の工面を考えたいと思います。



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