fc2ブログ

かっぱのあしあと

巡る宙の下で 




クソ暑かった8月がようやく終わり、
9月になったのに今年の残暑はハンパない。
暑かった反面、日照は極端に少ない夏でした。

梅雨が明ければと楽しみにしていた天の川も
ついぞ見ることなく終わってしまいそうでしたが、
9月1日の夜は晴れそうだとSCWが言うので当てにして
川根の「朝日段公園」へ足を運びました。
標高666mの尾根にあるので見晴らしはいいし
あまり多く人も来ないのでノンビリ出来そうだとの選択です。

着いた頃はまだ薄い雲が流れていたので眼視だけでもと
望遠鏡(AZ-GTi + ZINGARO6)を組み立てました。
この場所は唯一南天の視界が悪いため、西へ傾きかけた
天の川は無理で木星や土星を薄雲越しに眺めていました。


朝日段公園
2019/9/1 19:05 OLYMPUS E-M1 MarkII + M.ZUIKO 40-150mm F2.8 PRO
240mm相当 マニュアル露出(f/2.8 5秒) WB:5500K ISO:800 Natural 朝日段公園


次第に暗くなると所々雲が取れて宙が顔を覗かせます。
頭上はそこそこ宙は暗いものの、西側は浜松、東側は静岡の
市街地の明かりが薄雲を照らすので低空は撮影が難しい。
やはり8月に訪れた木曽の宙は別格でした。


朝日段公園
2019/9/1 21:13 OLYMPUS E-M1 MarkII + M.ZUIKO 8mm F1.8 Fisheye
16mm相当 マニュアル露出(f/2.0 40秒) WB:4800K ISO:1600 Natural 朝日段公園


地上の明るさを切り捨てて頭上のみで撮影すれば
それなりに露出を掛けられる点は助かるので
望遠レンズでの撮影なら十分実用になりそうなポイントでした。


朝日段公園
2019/9/1 20:40 OLYMPUS E-M1 MarkII + M.ZUIKO 7-14mm F2.8 PRO
28mm相当 マニュアル露出(f/2.8 180秒) WB:5000K ISO:1600 Natural 朝日段公園


星景撮影をしていると、時間の経つのが早いです。
時計を見るより星座の移動で時間を意識できます。
傾く夏の宙に寂しさを感じながらも東の宙に顔を出し始める
ぎょしゃ座やプレアデス星団に少し感激を覚えます。


朝日段公園
2019/9/1 23:13 OLYMPUS E-M1 MarkII + M.ZUIKO 8mm F1.8 Fisheye
16mm相当 マニュアル露出(f/2.0 60秒) WB:5000K ISO:1600 Natural 朝日段公園


下に見えるのは「七曲り」と呼ぶ大井川の褶曲と地名の集落。
昼間なら遠くからSLの汽笛が響く長閑な山間地です。
透明度が高い冬には山々の向こうに富士山が顔を出します。


朝日段公園
2019/9/1 23:36 OLYMPUS E-M1 MarkII + M.ZUIKO 7-14mm F2.8 PRO
14mm相当 マニュアル露出(f/2.8 60秒) WB:5000K ISO:1600 Natural 朝日段公園


久しぶりの星空で、ついいろんな機材を出してしまいます。
もう少し粘って望遠撮影もと思いましたが、気がつくと
明るいうちから7時間ほど立ちっ放しで活動していました。
腰痛の症状が出始めるし、撤収の体力も残さねばと
やむなく撮影はここまでで諦め機材を畳みました。


朝日段公園


夜食に手間を掛ける余裕もないので、来る途中で買った
コンビニのおにぎりとパンなどで済ませます。
いつものように湯を沸かしてインスタント味噌汁も。
この後少し仮眠して、薄明が始まる頃帰途に着きました。

一晩の間に巡る星空もそうですが、
ほんの少しの間晴天が無かっただけでも
随分と宙の季節が移り変わってしまいます。
今年も夏の宙を十分堪能できませんでしたが、
一方で冬は寒さとの戦いもあってなかなか過酷です。



スポンサーサイト



[edit]